「WordPressの更新ができない」と困ったとき、まずは落ち着いて原因を切り分けましょう。
大きく分けて2つのケースがあります。
この記事では、それぞれの原因と対処法を具体的に解説します。
- 1. WordPress本体・プラグイン・テーマの更新ができない原因
- 1.1. 原因1. PHPバージョンが古い、またはメモリが不足している
- 1.1.1. 対処法:PHPバージョンを更新する/メモリ制限を緩和する
- 1.2. 原因2. プラグインやテーマの互換性がない
- 1.2.1. 対処法:プラグインを無効化してから1つずつ有効化する
- 1.3. 原因3. 更新中断後にメンテナンスモードのままになっている
- 1.3.1. 対処法:.maintenanceファイルを削除する
- 1.4. 原因4. ファイル・ディレクトリーのパーミッションが適切でない
- 1.4.1. 対処法:パーミッションを修正する
- 2. 投稿や固定ページの更新ができない原因
- 2.1. 原因1. ユーザー権限が制限されている
- 2.1.1. 対処法:ユーザー役割を確認・変更する
- 2.2. 原因2. キャッシュが影響している
- 2.2.1. 対処法:キャッシュをクリアする
- 2.3. 原因3. セキュリティ設定やWAFで更新がブロックされている
- 2.3.1. 対処法:WAFやセキュリティ機能を一時的に無効化する
- 2.4. 原因4. プラグインの競合やJavaScriptエラーがある
- 2.4.1. 対処法:問題のプラグインを特定・無効化する
- 2.5. 原因5. データベース関連の問題がある
- 2.5.1. 対処法:データベースを最適化する / 文字コードを確認する
- 3. 原因を特定する方法
- 3.1. 1. エラーメッセージを確認する
- 3.2. 2. システム更新の場合の確認ポイント
- 3.3. 3. 内容更新の場合の確認ポイント
- 3.4. 4. 疑わしいプラグインを無効化してみる
- 4. まとめ
WordPress本体・プラグイン・テーマの更新ができない原因
WordPress本体やプラグイン、テーマの更新処理が途中で止まる、またはエラーになるケースを解説します。
原因1. PHPバージョンが古い、またはメモリが不足している
WordPressの新しいバージョンは、一定以上のPHPバージョンとメモリーを必要とします。
古い環境のまま使っていると、更新処理自体が失敗することがあります。
対処法:PHPバージョンを更新する/メモリ制限を緩和する
- サーバーの管理画面で現在のPHPバージョンを確認する
- 可能であればPHP 8.3以上に変更する
- PHPのメモリー不足の場合、php.ini の設定で
memory_limit = 256Mに設定する - Apache環境であれば .htaccess に記述する方法もある(nginxでは効かない)
- 変更後に再び更新を試す
データベースの推奨バージョンはMariaDB 10.6+またはMySQL 8.0です。(2026年7月時点)
サーバー側で変更できない場合は、ホスティング事業者に相談すると代替策を案内されることがあります。
原因2. プラグインやテーマの互換性がない
現在使用しているプラグインやテーマが古いと、WordPress本体の更新処理が正常に完了しなかったり、更新後にサイトが正しく動作しなくなることがあります。
対処法:プラグインを無効化してから1つずつ有効化する
本番環境に直接手を加える前に、テスト環境にサイトを複製してから作業しましょう。
- 管理画面からすべてのプラグインを一時的に無効化する
- テーマをデフォルトテーマ(Twenty Twenty-Fiveなど)に切り替える
- WordPress本体を更新する
- 更新完了後、プラグインとテーマを1つずつ有効化して動作を確認する
原因3. 更新中断後にメンテナンスモードのままになっている
更新処理中はサーバーのルートディレクトリーに .maintenance ファイルが生成されてメンテナンスモードに入ります。通常は処理が終了するとファイルが削除されてメンテナンスモードは解除となります。
しかし、処理の途中でブラウザを閉じたり通信が途切れたりした場合、.maintenance ファイルが残ったままになり、サイトにメンテナンスモードの表示が出続けてしまいます。
対処法:.maintenanceファイルを削除する
次のようにして.maintenanceファイルを削除すればメンテナンスモードを終了できます。
- FTPソフトやサーバーに設置されているファイルマネージャーを使用してルートディレクトリにアクセスする
- .maintenance ファイルを探して削除する
- 削除後にブラウザでサイトを再読み込みする
原因4. ファイル・ディレクトリーのパーミッションが適切でない
主要なレンタルサーバーの標準設定では問題になりませんが、まれにファイルやディレクトリーのパーミッションや所有権が適切でないケースがあります。
パーミッションや所有権が正しく設定されていないと更新内容が書き込まれず、エラーや不具合の原因になります。
対処法:パーミッションを修正する
ここではパーミッションの問題を修正する方法について解説します。
作業前に、現在の設定をメモしておくと、設定ミスをした場合に戻しやすいでしょう。
- FTPソフトまたはサーバーのファイルマネージャーを開く
- 以下のフォルダーとファイルのパーミッションを確認する
/wp-content/→ 755/wp-content/plugins/→ 755/wp-content/themes/→ 755/wp-content/upgrade/(存在する場合) → 755 - ファイル自体は644に設定する
- 変更後に再び更新を試す
投稿や固定ページの更新ができない原因
投稿や固定ページの編集画面で「更新」または「公開」ボタンを押しても反応しない、またはエラーが表示されるケースを解説します。
日々の運用で起きやすいトラブルのため、簡単に確認できる方法から順に紹介します。
原因1. ユーザー権限が制限されている
「管理者」や「編集者」の権限を持っていないアカウントでログインしていると、記事の更新ができません。
権限をカスタマイズしている場合も同様です。
対処法:ユーザー役割を確認・変更する
- 「ユーザー」→「ユーザー一覧」を開く
- 自分のアカウントの権限が「管理者」または「編集者」になっているか確認する
- 上記の権限になっていない場合は、管理者に相談する
- 自身が管理者権限のアカウントを別に持っている場合、そのアカウントでログインする
編集者権限では投稿や固定ページ、カテゴリーなどの編集は可能ですが、プラグインやテーマ、システムの設定はできません。
原因2. キャッシュが影響している
ブラウザキャッシュやWordPressのキャッシュプラグイン、CDNのキャッシュが残っていると、更新した内容が反映されなかったり、エラーが出たりすることがあります。
対処法:キャッシュをクリアする
シークレットモード(プライベートブラウジング)で操作をしてみて、正常に更新できる場合はキャッシュの問題が考えられます。
次の手順でキャッシュをクリアしてみましょう。
- ブラウザのキャッシュをクリアする(Ctrl + Shift + R または Cmd + Shift + R)
- キャッシュプラグイン(WP Super Cache、W3 Total Cacheなど)を使用している場合、それらのキャッシュを削除する
- CDN(Content Delivery Network)を利用している場合、CDNのキャッシュもパージ(無効化)する
原因3. セキュリティ設定やWAFで更新がブロックされている
セキュリティプラグインやサーバー上のWAF(Web Application Firewall)が更新処理をブロックしているケースがあります。とくにブロックテーマの追加CSSやテンプレートの編集時に発生しやすい傾向です。
対処法:WAFやセキュリティ機能を一時的に無効化する
- サーバーの管理画面からWAFを一時的にオフにする
- 使用しているセキュリティプラグインを一時的に無効化する
- 再度、更新を試す
- 更新完了後にWAFやセキュリティ機能を再度オンにする
なお、WAFの設定変更が動作に反映するまでに数分かかる場合があります。
原因4. プラグインの競合やJavaScriptエラーがある
特定のプラグインがブロックエディターのJavaScriptと競合し、更新ボタンが機能しなくなるケースです。
テーマ側のカスタマイズが原因になるケースもあります。
対処法:問題のプラグインを特定・無効化する
まず、ブラウザの開発者ツールを開き、Console(またはコンソール)タブにエラーが出ていないかを確認しましょう。
エラー内容から原因が特定できれば、その対策を行います。特定できない場合は、次のステップで対処してください。
- すべてのプラグインを一時的に無効化してエラーや不具合が解消するのを確認する
- 不具合が解決した場合は、プラグインを1つずつ有効化して原因を特定する
- 原因のプラグインを特定できたら、代替プラグインを探すかプラグイン作者に問い合わせる
原因5. データベース関連の問題がある
データベースの文字コード設定や、絵文字などの特殊文字が原因で保存に失敗することがあります。
まれにデータベースの破損やロックが起きているケースもあります。
対処法:データベースを最適化する / 文字コードを確認する
次のような最適化と文字コードの確認を実施すると、問題が解消される場合があります。
データベースをバックアップしてから作業を行いましょう。
- phpMyAdminなどでデータベースに接続する
- 問題のテーブルを選択して「最適化」を実行する
- 文字コードが
utf8mb4になっているかを確認し、異なる場合は修正する
プラグインでデータベース最適化ができるツール(WP-Optimizeなど)を利用するのも便利です。
原因を特定する方法
更新できない原因がすぐに見つからない場合は、以下の手順で切り分けましょう。
1. エラーメッセージを確認する
画面に表示されているエラーメッセージを正確にメモしてください。
とくに「更新に失敗しました。現在オフラインのようです。」というメッセージは、内容更新の問題が考えられます。
メッセージの内容は、原因特定の手がかりです。
WordPressのデバッグログを見ると、エラーの内容や発生している場所など詳しいことが分かります。
ログへの記録を有効にするには wp-config.php への記述が必要ですが、その方法とログの見方は次の記事を参考にしてください。また、WP-CLIを使用して有効/無効を切り替える方法についても紹介しています。
2. システム更新の場合の確認ポイント
システム更新で問題が起きている場合は、以下の点をチェックしましょう。
- 更新しようとしているWordPressのバージョンに、サーバーのPHPバージョンが対応しているか
- 更新するプラグインやテーマが、現在のWordPressバージョンに対応しているか
- 最近プラグインやテーマを追加・更新していないか
これらを確認することで、互換性や環境の問題を絞り込めます。
3. 内容更新の場合の確認ポイント
内容更新で問題が起きている場合は、以下の点をチェックしましょう。
- ログインしているユーザーの役割が「管理者」または「編集者」になっているか
- 最近追加したプラグインやテーマはないか
- セキュリティプラグインの設定を変更していないか
4. 疑わしいプラグインを無効化してみる
プラグインの競合はよくあるため、まずはテスト環境を用意して以下の手順を試してください。
- すべてのプラグインを一時的に無効化する
- 問題が解決した場合は、プラグインを1つずつ有効化して原因のプラグインを特定する
まとめ
更新できないトラブルは、原因を正しく特定すれば対処可能です。
改善しない場合や、原因が特定できない場合、WordPressの保守・運用を専門とする業者に相談することをおすすめします。
定期的な保守契約を結んでおくと、このようなトラブルを未然に防ぎやすくなります。
Webの相談所は、WordPressの保守・運用支援を専門に行っています。プラグインやテーマに関する知識が豊富で、代替手段の提案も迅速に行えます。お気軽にご相談ください。

